ゾウの歯磨き粉?! ~理科・過酸化水素水の不思議~
ゾウさんはキレイ好き?
こんにちは!戸塚区柏尾町の学習塾、フィロソフィア柏尾教室講師の中臺(なかだい)です。
まずは、この動画を見てみてください。びっくりしますよ!
👉米村でんじろう先生の公式YouTube「ゾウの歯磨き粉」
どうですか?なかなかびっくりしますよね!
これは、「ゾウの歯磨き粉」と呼ばれている実験です。
名前だけだと「え、ゾウ専用の歯磨き粉?」って思いますよね。でももちろん、ゾウが歯を磨くわけじゃありません。笑
実際は、実験で液体を混ぜると、容器からモコモコモコ〜っと泡があふれ出してくる現象からついた名前です。見た目が「巨大な歯磨き粉チューブをゾウが全力で押し出したみたい」だから、このユニークな名前になったんですね。
🐘 しくみは意外とシンプル
この実験の主役は「過酸化水素水」という液体です。といっても聞きなじみがないかもしれませんね。
昔の救急箱にはよく入っていたオキシドール(過酸化水素水の消毒液)がまさにそれ。傷口にかけるとシュワシュワ泡が出る、あの液体です。
さらに、洗濯で使う酸素系漂白剤は水に溶けると過酸化水素を作り出すので、オキシドールと“親戚”みたいな関係。実験だけじゃなく、家の中でも意外と出会っている物質なんです。
📝 クイズ:過酸化水素水に触媒(しょくばい)を入れると、どんな変化が起こるでしょう?
※触媒(しょくばい)とは、自分自身は変化せずに化学反応をぐっと速める役割を持つ物質のことです。
- ① シュワっと泡があふれ出す
- ② 色がゆっくり変わる
- ③ かたまって固体になる
▼ 答えを見る
正解は… ① シュワっと泡があふれ出す!
酸素が一気に出て洗剤を巻き込み、もこもこした泡が流れ出します。
(まあ、冒頭の動画で答え出ちゃってますけどね、、、笑)
🎨 カラフルにアレンジできる!
液体に食紅を入れておくと、赤・青・緑などカラフルな泡に。文化祭などで見せると、まるで虹色のわたあめみたいで「うわぁ!」と声があがります。容器の形を変えると見えかたもガラッと変わりますよ。
💡 科学のしくみをのぞいてみよう
しくみとしては、過酸化水素が水(H₂O)と酸素(O₂)に分かれる反応です。
化学の式で書くと → 2 H₂O₂ → 2 H₂O + O₂↑。
この“↑”は、酸素が気体として発生して上にのぼっていくことを表しています。
ここで大事なのは、反応の前後で水素(H)や酸素(O)の「数」は変わらないこと。
つまり、原子の並びかたが入れ替わっているだけ、という化学の基本ルールが見えるんです。
ただし自然に分解するスピードはとてもゆっくり。そこで登場するのが触媒(しょくばい)です。
触媒は“加速装置”のような存在で、過酸化水素の分解を一気に進めてくれます。
しかもこの反応は発熱します。つまり、反応のときに熱が出るので、もこもこあふれ出した泡は触ってみるとあったかい。水分が蒸発して白い煙のように見える“湯気”まで立ちのぼるので、見た目も迫力満点です。
- 分解反応の実例: 2H₂O₂ → 2H₂O + O₂↑(“目で見て体験できる化学式”)
- 触媒(しょくばい)のはたらき: 反応を速めるが、自分はなくならない(ヨウ化カリウム/酵素のカタラーゼ)
- エネルギーの変換: 化学エネルギー → 熱エネルギー(泡があたたかい!)
ちなみに酵素のカタラーゼは、私たちの体の中(とくに肝臓)でも働いていて、体を守るために過酸化水素を分解しています。
つまり、体の中でも「ミニ・ゾウの歯磨き」が起きている、と考えると身近に感じられますね。
⚠️ 実験のコツと注意
- ・高濃度の過酸化水素は危険。学校や科学館など安全管理のもとで実施を。
- ・家庭で試すなら低濃度・少量で。ゴーグル・手袋・片付けまでしっかり。
- ・容器の形や食紅の色を工夫すると「ミニ理科ショー」にもなります。
✨ まとめ
「ゾウの歯磨き粉」。名前はおどけているけれど、中身は驚きと学びがぎゅっと詰まった実験。
化学反応式や触媒(しょくばい)、発熱反応を、ただの暗記ではなく「体験」として理解できます。
理科って、こんなにワクワクできる!──その気持ちの入口になればうれしいです。
ということで、今回は、不思議な「ゾウの歯磨き粉実験」についてでした!
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