【理科】消しゴムの不思議(前編) ~文字を消すしくみ~

消しゴムも、人それぞれ。(イラスト:筆者)
こんにちは!横浜市戸塚区柏尾町の学習塾、フィロソフィア柏尾教室講師の中臺です。
以前、ブログで、鉛筆の芯が「黒鉛(グラファイト)」という炭素でできていることを紹介しました。
キラキラしたとある宝石と同じだよ〜というお話をしましたね!
気になる方は⬇のブログも是非ご覧下さい!
👉黒鉛についての記事「鉛筆は高級品?!その仲間は“あの宝石” 〜理科・同素体〜」は
こちら
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今回は、その黒鉛の文字を「消す」側、消しゴムの科学に注目してみましょう。
「書く」と「消す」。両方のしくみを知ってると面白いですよ!
✏️ 黒鉛はなにからできているか(復習)
まずは、黒鉛のことを軽く復習しましょう。
鉛筆の芯の材料である黒鉛は、炭素原子が六角形に並び、層状に重なった構造をしています。
層と層の結びつきは「ファンデルワールス力」という弱い力によるものなので、摩擦によって簡単にはがれます。
つまり、鉛筆で文字を書くというのは、黒鉛の層が紙にこすりつけられ、紙表面に付着している状態なのです。
🧽 消しゴムはどうやって文字を消すか?
では、なぜ消しゴムで文字が消えるのでしょうか。 そのしくみをミクロの世界で見てみましょう。
<消しゴムが文字を消すメカニズム>
・まず、消しゴムでこすると、紙とゴムの間に摩擦が生じます。
・そのとき、消しゴムに含まれる細かい粒(炭酸カルシウムなどの研磨剤)が紙の上の黒鉛を削り取り、柔らかく粘着性のあるゴムがその粒を抱え込みます。
・消しゴムは削れながら新しい面を出し続けるため、こすり取った黒鉛をゴムカスと一緒に取り去ることができます。
つまり「消す」のではなく、黒鉛をゴムに絡め取らせてカスとして別のところへ移動させているのです。
🧰 消しゴムにも「タイプ」がある
また、「消しゴム」といっても、実はいくつか種類があります。
主に3つのタイプがあり、それぞれ性質が異なります。
①ゴム製消しゴム
天然ゴムや合成ゴムを主成分にしたもので、柔らかく弾力があります。
摩擦力が強く黒鉛をしっかり巻き込みやすい一方で、紙を少し傷つけやすいという欠点もあります。
②プラスチック製消しゴム
現在、最も多く使われているタイプで、塩化ビニル(PVC)を主成分としています。
このタイプは表面がなめらかで、削り取りがきれいにできるうえ、紙を傷めにくいという特徴があります。
「可塑剤」という柔らかさを出す成分が含まれており、黒鉛をうまく絡め取るのに役立っています。
こちらは化学的に見ると、厳密にはゴムではありませんが、この「可逆剤」がゴムと似たような性質を生み出しているのです。
③練り消し
美術などで使われるタイプです。合成ゴムに可塑剤を混ぜたもので、黒鉛を「吸着」して取ります。
黒鉛を削るのではなく、粘着力で取り込む仕組みになっています。
上の3種類を見ると、どれも消しやすそうですよね。
そして「紙が少しずつすり減る」という特徴を活かして(?)、私が小学生の頃は、教科書のイラストを消すのが流行っていました 笑
(紙が削れて印刷されているものが消えていきます。真似しないでくださいね…笑)
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でもみなさん、「消えにくい消しゴム」にも出会ったことがあるのではないでしょうか?
だいたいは、文具店で売っているようなものではなく、キャラクターであったり、可愛かったりかっこよかったり。そして、なんか「硬かった」と思います。
この硬い消しゴムは、可塑剤が少なく摩擦力が弱いため、黒鉛を削れません。
ですので、結果的に、消えにくい消しゴムになってしまうのです。
置き物としてはとってもいいんですけど、消しゴムとしてはちょっと…という感じですね…笑
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今回は、消しゴムがどうやって文字を消すのか、そのしくみについてお話しました。
次回は、
・みんな一度は作るであろう、消しカスで作る「アレ」
・「消しゴムでなくても消えるもの」(つまり、消しゴムの代わりになるようなもの)
を紹介したいと思います!
次回もお楽しみに〜!
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