子どもにかける「期待」について ④「毒」になってしまった期待を「薬」に戻す
期待の「毒」を「薬」に戻すには、、、?
こんにちは。戸塚区柏尾町の学習塾、フィロソフィア柏尾教室塾長の水落です。
これまでの記事では、
・期待は薬にも毒にもなりうること
・その分かれ目になりやすいのが「量」「由来」「表れ方」
というお話をしてきました。
◆子どもにかける「期待」について シリーズ一覧
①誰もが、つい期待してしまうは👉こちら
②期待は毒にも薬にもなる👉こちら
③期待が「薬」になるとき、「毒」に近づくとき👉こちら
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今回はシリーズ最終回として、さらに一歩進んで、
一度「毒」になってしまった期待をどうやって「薬」に戻すか
について考えてみます。
これは理想論ではなく、指導を進めていく上で、具体的には親子間の意向のギャップとして、頻繁に起こる問題です。
「親としてはよかれと思って伝えていた言葉が、想像以上に子どもを追い詰めてしまっていた」というようなときに、どう立て直せばいいのでしょうか。
期待が毒になっているとき、多くの場合、関係のなかにはすでに緊張が生まれています。
状況が悪くなると、勉強の話をするだけで、途端に子どもが心を閉ざしてしまうようになってしまいます。
このとき最初に必要なのは、説得でも説明でもなく、謝ることです。
そしてそのときに大事なのは、「気持ちを傷つけたこと」に対して謝る、という点です。
たとえば、「あなたの将来のためを思って言ってたんだからわかってよ」と伝えても、まずうまくいきません。
これだと、要するに「わたしは悪くない」と言っていることになるからです。
それよりも、「自分なりに真剣に考えていたつもりだったんだけど、ずいぶんつらい思いをさせてしまったね。ごめん」と言うほうがよいと思います。
自分の非を率直に認められるかというところで、大人の側の指導力が試されます。
期待が毒になるのは、相手が「逃げ場がない」と感じたときです。
謝ることは、その閉じた状況に風穴を開ける行為です。
大人が一歩後ろに下がるだけで、空気は変わります。
次にやるべきなのは、期待を一度リセットし、再設定することです。
期待が毒に寄ってしまうのは、それがあまりにも「大きすぎる」場合です。
たとえば、「中3の夏の模試で偏差値40の子が、そこから頑張って偏差値70の高校に受かる」というのは一般的にかなり厳しいと思います。
もし仮に「偏差値70の高校に受かるために入試日から逆算して、月単位、週ごとの目標を立てて、毎日のノルマを決めて…」ということをやれば、その指導は高い確率で行き詰まります。
実力がつくより前に、心が折れてしまうからです。
だからと言って、「それならもう高校になんか行かなくていい」と突き放してしまうのも逆効果です。
期待を下げることは、見放すことではありません。
そうではなくて、関係を、「言葉の届く距離」へと置き直すことです。
これは相手を甘やかすことではなく、再び動ける状態をつくることです。
期待が毒になる最大の理由は、「逃げ道がない」ことでした。
だから、薬に戻すためには、逃げ道を言葉にして用意する必要があります。
たとえば、わたしだったらこんなふうに言います。
✕✕高校には精いっぱい努力する子たちが集まってくるから、勉強するにしても部活をやるにしても、良い刺激を受けることができる。
そのなかで頑張るのはもちろん大変なことではあるけど、すごく価値あることだよ。
ただ、そこを目指すとなると、今の時期から精いっぱいやっていかないといけない。
そのこと自体が、✕✕高校を目指す意義のひとつでもある。
もっとも、もし『これはちょっと今の自分にはキツすぎる』と感じることがあったら、遠慮しないで言ってほしい。
そうしたら、またあらためて目標を決め直したっていい。
目標は、〇〇くんが成長するために定めるものだから、〇〇くんのためにならないと思ったらいつでも変えられる。そのことを覚えておいてね」
逃げ道があるからこそ、人は安心して前に進めます。
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期待は「再調合」できる
期待は、一度毒になったら終わり、というものではありません。
量を変え、成分を見直し、使い方を変えれば、再び薬になります。
指導する立場にある人が完璧である必要はありません。そんなことは無理です。
むしろ大事なのは、「間違えた」と感じたときに、ちゃんと立て直せることです。
自分が相手に与えている期待は、相手を動けなくするものか、それとも背中を押すものか。
期待を薬として扱う技術は、この問いを忘れないところから始まります。
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今日まで4回のシリーズで、「期待」の扱い方についてお伝えしてきました。
これを意識して接するか否かで、生徒さんのモチベーションに与える影響が大きく違ってくることを、経験から実感しています。
ぜひ一度、体験授業で体感してみてください。
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